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クラスだよりから H27.3.9
《年少組》病院+ケーキ屋ごっこ
雨が降っていたある日「今日は病院ごっこやらない?」「いいねー!」と病院ごっこを始めようとした時「私ケーキ屋さんもやりたいな。」とAちゃん。以前なら「どっちやろうか?」と悩んだり、別々に遊んでいたが、その日は「よしっじゃあケーキも売ってる病院って事ね!」と、2つの遊びを合体させる事になった。病院とケーキ屋さん、どちらの遊びも何度もやっているので、あっというまに準備完了。しかし、クラスの前に貼った看板には「病院」と書かれている為、他クラスのお客さんは皆具合の悪い人達ばかりがやって来る。(雨の日には、色々なクラスに遊びに行き、お店屋さんごっこなどを楽しんでいる。)めまぐるしく回転して行く病院の端では、お客さんが来るのを今か今かと待ちわびているケーキ屋さん。しかし中々お客さんはやって来ない。すると突然病院の先生が大きな声で「大変だ!!おなかにほこりが入っています。これはケーキを食べないと治りません!」するとナースの子達は「分かりました!ケーキ屋さんにお薬ケーキお願いして来ます!」と、ちゃんとケーキ屋さんの事も忘れていないのだ。クラス中に響くような声で会話している為、その言葉を聞いたケーキ屋さんは、待ってましたとばかりに「ちょっと待って下さいねー、今持って行きまーす!」とケーキを運んで来る。「これはケーキのお薬なので、とっても甘いですよ。でもちょっと苦い所もあるので気を付けて下さい。」と患者さんに優しく話し掛ける。あっというまに、ケーキ屋さんと病院が1つの遊びになった瞬間だった。又、それを見ていた隣のお医者さんも「これから注射します。でもケーキを食べれば痛くないんです。」とまたまたケーキの注文。時には「これは虫歯です。ケーキを食べて治しましょう!」となんだかおかしな治療法まで。又「おいしいケーキも売っているのでお土産に買って下さいね。」と、おすすめまでする。ケーキ屋さんも病院も大繁盛だった。以前なら、こちらが主に声を掛けていたごっこ遊びも、今では私の入るすきもないくらい会話も増え、遊びが展開して行く。毎日の集団遊びを通し皆と遊ぶ楽しさを味わっているから、この様な室内遊びでも自然と皆で楽しもうとする姿が見られるのだ。遊びが終ると「あー楽しかった!」「またやろう!」と大満足の子ども達。こういったごっこ遊びも、初めは数人で行っていたが、今ではクラスのほぼ全員が参加し楽しむ。沢山の友達と関わる事で、相手の気持ちを知ったり、より皆で楽しもうと考える力なども付いてきた。遊びの中で自然と様々な事を学んでいるのだ。残りの時間も更に楽しい事を皆でつ見け、育ち合って行きたい。
《年中組》ドッジドッジボール
「ドッジボール上手だね。」と他のクラスの子達にも褒めてもらい、自信をつけてきた子達。「このボールでやってみよう!」「うん。」とプニョプニョボールから固めのボールに変えたり、ボールを2個使うその名も“ドッジドッジボール”(この組での呼び名)をしバージョンアップしたドッジボールを楽しむ様になった。とは言え、2個のボールでのドッジボールは難しくやり始めた頃は…。1個のボールしか見ておらず、もう1個のボールを見失ったり…見失った結果、何人もがボールを探しに行き、ボールの数が増えたり…と思わず笑みがこぼれるエピソードが盛り沢山だった。幾度となく遊んでいくうちに徐々にあらゆる所に目を配る様になってきた。「○ちゃんよーく見てぇー。」「えーっ。見てるよ。」「いやぁー前じゃなくて後ろ後ろ。」「1個外野にボール転がっているよ。「くっついたら当たっちゃう。」「○くん狙われてる。逃げろぉー。」と沢山の子達から指示が出る。また「そぉーれで一緒に投げよう。」「いいよ。」とタイミングを合わせたり1個のボールの行方を見てから、持っているボールを投げるなど2個のボールを上手く活用する様になってきた。ボールが転がってきたら、すぐに拾い投げるスピードも速くなったので、ゆっくりしている暇はない。「うぉりゃ~。」と体全体を使い野球選手のようにボールを投げる。逃げる側もボールに当たるまいと体勢を低くし、ジャンプしてボールをよけたり、飛んでくるボールに立ち向かい「絶対とる。」と気合いを入れ手を前に出し構える。「○くんすごい、ボールとった。」「格好いい。」「エヘヘ。」と友達に言われると喜びも倍増する。そしてとったボールを「パス(外野に)するから絶対当ててね。」「やったぁー。○ちゃん当てたね。」「イエーイ。」と笑顔でハイタッチをして迎え入れる。外野と内野のとても見事な連携プレー。「次は○くん狙うぞ。」「うわぁ~。」「○くん怪獣みたいな声。」「だってボール速くてびっくりしたんだもん。」「もーう面白い。」と笑い合いながらも皆真剣で心から楽しんでいるのが伝わってくる。メキメキ力をつけた子達は私に勝負を挑む様になった。まだまだやられないぞぉーと思っていた私。「先生狙いね。」「OK~。」「早く投げてぇー。」前から後ろから狙ってくる。「ぎゃぁぁ~うわぁ~。」「先生の方が怪獣の声じゃん。」「えーっ、怪獣出てた?」「出た出た。」「先生当てたぁー。」「悔し~い。やられたぁー。」の声に皆で大喜び。「足狙ったでしょ?」「やるじゃん!!」と友達に褒められるととてもうれしそう。私も負けてはいられないと本気になり「当てたなぁー。」と勢いよくボールを投げる。…が当たらずがっくり肩を落としていると「惜しかったよ。」「またパスあげるから。」と励まされるのだった。友達同士刺激し合いながら、日々の活動の中で関わり方を学んだ。だから今皆でより一層楽しい遊びへと変化させ、1つの事に夢中になれるのだ。
《年長組》卒園間近
残りの園生活もわずかとなり、小学校へ行くことにわくわくしている子ども達。だがその反面、「あとちょっとしか遊べないんだね。」「寂しいな…みんな学校違うもんね。」と名残惜しい様子で少ししんみりな雰囲気になることもある。するとある子が「ねぇみんな、もっと楽しく過ごせるようにしようよ!」と提案しだした。それを聞き「そうだね、あと少ししかないから楽しまなくっちゃ!」「それならみんなで遊ぶとか?」「うんうん、最近やってない遊びもしようよ。」「それとさ、もっともっと仲良くしよう。友達のいいところを見つけあうとか。」とどんどん子ども達はこれからの過ごし方を話していった。こうして“楽しい思い出を作る”という1つの目的に皆の意識が向くと何気ない場面でも変化が起こった。あるお昼の時間では、「今日は男の子女の子が隣に座って食べようよ。」「OK、僕ここ。」「私はその隣入れて。」「あ…だめだ。女の子の人数少ないから男・男になっちゃうよ。「なら先生に入ってもらいなよ。先生はどっちもいいでしょ。」「じゃあ先生はここね。」と自分達で指示しあい誰とでも仲良くご飯を食べている。戸外遊びでは「今まで幼稚園で遊んだ遊びしようよ。」「色鬼とか…だるまさんがころんだとか。」と年少、年中で行っていた遊びを挙げていく。年長にとってはそれらはルールが簡単で物足りなく感じてしまいあまりやらなくなっていたのだが「いいね、久しぶりにやろう。」「ちょっとルール変えて難しくしたいな。」「あと色んなことしたいし長い針が5になったら遊び変えようよ。」といかにみんなで楽しく過ごすか子ども達自身で考え話している。それはこの1年でお互いを知り共に沢山のことを経験し、なんでも言いあえるほど仲良くなれたからだ。このようにクラスが主体的に1つのことに向かっている。その姿は担任としてとてもとても嬉しく思うとともにもうすぐ卒園してしまうことに少し寂しさも感じてしまう。又、小学校への期待も日々ふくらんでいる。最近では「小学校はね勉強するだけじゃなくて休み時間があるんだよ。」とある子が話し出すと「え、休むの?」「そう。その時は何でも遊んでいいんだって。お兄ちゃんが言ってた。」と話を聞くと「うわぁ遊べるんだ!」と一気に皆の目が輝きだす。「他は何か知らない?」「うーん…あ、給食のデザートにアイスがでるんだって。」「えー!」「楽しみだー。」とどんどん小学校のことで盛り上がっている。「ねぇ、もっと知りたいしお兄ちゃんお姉ちゃんいる人はいっぱい聞いてこようよ。」「それいいね。何かわかったら教えるね。」「お願いします。」と情報交換を行うようになり内容によって一喜一憂する姿はとても微笑ましい。この何気ない一瞬も今までの出来事も全てが子ども達の中で貴重なものとなっている。あと少しで卒園だが最後まで元気一杯、笑顔で残りの園生活を駆け抜けていこうと思う |
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集団あそびと仲間関係の育ち H27.2.23
子ども達のエネルギーが注げるものをいつもそこに置いておきたい。そんな気持で今年も年間通して行ってきた集団遊び。そして今、仲間とうまく関わり合いながら、子ども自らより楽しい方へと活発に展開している(=園目標)。喜びにあふれた顔をみるにつけ、うれしさがこみあげる。が、4月にはまた新クラスで信頼関係を築く所からのスタート。そう思うと今のクラスでいる残りわずかな日々を、子ども達と共に思う存分過ごしていきたい。(ふたばの集団遊びの人数は、クラス半分~3分の2位です。)
《年長組》サッカー
どこかのクラスがサッカーを始めると、クラスの枠を越えてサッカー好きの子が「入れて!」と続々集まって来る。もう皆顔なじみで「○○ちゃんパス!」「OK!」「絶対シュートしてね。」とあちこちから声が飛び交う。その言葉をを聞いた相手チームも黙ってはいない。「みんなゴール前に行くよ!」とどこからかともなく声がかかると一斉に走り出し、守りの体制に!そして皆で足を出し、キーパーの補助をして守る。男女共互角に蹴り合いその表情はどちらのチームも力強く真剣だ。上手な子に触発され回数を重ねるごとに思いきり蹴ったりヘディングやフェイントをしたり、スライディングで相手からボールを取ったりとスキルを上げる子が増えていく。そして最近では担任もボールを取る事ができないくらい展開も早くなってきた。一方思った方にシュートにいかずボールがそれてしまった子がいたりすると「OK!僕が取ってくるから。」「ゴール前に居て!」と声がかかりあっという間にボールをもどす。そして「○ちゃん行ったよ!ゴール決めて!」と見事なカバーで再び仲間の足元にボールを送る。強いシュートをこわがるキーパーには変わってあげるよ。」とチェンジしたり、体に当てて強力なボールをはねかえしたキーパーには「ナイスセーブ!」「痛くない?」「大丈夫?」と目まぐるしく動く中でも一声かかったりする。また「僕達足が速いから“チータージャパン”ね。」などと名前をつけ、1点入れると皆でハイタッチをし「今のナイスシュートだったね。」と喜び合う。同じ思いやふれ合いを感じる度に心のつながりが太くなり、さらに盛り上がりが増していく。
《年中組》コンサートごっこ
「ここにイスを置いて。」「OK~。」「イス全部並べちゃおう。」とお客さんが座るイスを手際よく並べる。担任の出る幕はない。「先生曲かけてぇー。」「何の曲にする?」「アナ雪。」「妖怪ウォッチがいいな?」「それじゃあ、順番にやらない?」と子ども達でどんどん進めていく。「ただ今よりコンサートが始まります。」の合図で音楽スタート。手には作ったマスクを持ち、歌いながらダンスも披露。気分はすっかりアイドルだ。するとそこにブロックで遊んでいた子達も登場。「写真とります。」「わぁーかわいいですね。」「パシャパシャ。」とブロックをカメラに見立て撮影会。撮られる側もとびっきりの笑顔。まだまだコンサートは続く。色々な曲をかけるので「僕この曲踊れる。」「私も踊りたい。」とその時によってお客さん側、踊る側を自由に選び楽しむ。さっきまで恥ずかしそうにしていた子達も楽しそうな様子を見たり「一緒に踊ろうよ。」の呼びかけで「うん。やる。」と満面の笑みで踊りだす。そして知らない曲でも独自の振りをつけ自信満々に踊る。そんな友達の姿を真似ていつの間にかどんどん仲間も増え大勢でのコンサート。そして曲が終わると「握手しないでいいですか?」「今だけですよ。」「ここに並んで下さい。」とファンとの握手会開催。担任が「ファンなんです。サイン下さい。」と言うと「はい、いいですよ。」とアイドル顔負けのサインをくれる。子ども達の発想でどんどん発展していくごっこ遊び。仲が深まった今だからさらに面白い。
《年少組》チョコレート鬼
最近の年少組では、今までやっていたバナナ鬼を変化させた色々な鬼ごっこがはやっている。「今日はチョコレート鬼やろう!!」「コックさん(チーム)につかまったら、逃げてるチョコレート(チーム)は(その場で)とろけちゃうのね!」とルールが決まるとさっそく遊びが始まる。「まてー!!とかしちゃうぞー!!」「うわーコックさんが来た!!食べられちゃうー逃げろー!!」とお互いすっかり役になりきる。そして遊具の陰で「よしっ!冷蔵庫にかくれるぞ!」「ここならとけないから大丈夫。」冷蔵庫(遊具の陰)が一杯だと「こんなにたくさん一緒にいたら、すぐつかまっちゃう。」「私向うにかくれる!」とすばやく行動をとる。コックチームも「チョコレート見ませんでしたか?」と周りに聞きまわったり「あ!汽車の所にいるぞ!」と仲間と言葉をかけ合い、挟みうちで追いかけたりする。そして「ターッチ!」とつかまってしまった子達は園庭のいたる所で思い思いのとおろけるポーズ。くにゃくにゃと体をくねらせる子、しゃがみこむ子、中にはとろけすぎて寝そべっている子など、それぞれが自分なりの表現を楽しむ。そのとろけ姿は遠くから見ても一目瞭然。すぐに仲間が助けに走る。以前は集中が続かなかったり、離れた所に目がいかなくて遊びがすぐに終わっていた。が、今では園庭中を走りまわり、遠くの方まで目をこらし、体と頭を使って仲間と遊びを盛り上げる力がついた。また、初めの頃は遊びに変化を持たせようと担任が提案していた物も自分を出せる様になった今では、子ども達からポンポンアイデアが出る。各クラス共、クリスマス鬼、魚鬼、電車鬼などバナナ鬼の変形バージョンを次々と考え出し、友達と関わりながら夢中になって遊びを楽しんでいる。そして他のクラスのものをとりこんでは更に巾を広げている。
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色々な子によって H27.1.26
・「かぎどろやりたい人、手あげて~。」殆どの子が手をあげ「じゃあ、かぎどろね。」と準備に入ろうとした時、別の子がよほどやりたかったのか「バナナ鬼やりたい人、手あげて~。」と叫ぶ。案の定誰も手をあげず、おまけにしらっ~と横目で見られる。そして何事もなかった様に皆でかぎどろの準備が始まる。
・鬼ごっこの2回戦開始前、「交代~!」誰かの声でつかまえる側と逃げる側が入れかわる。いつものルールの様でササッと行動をとる。ところが1人かわらない子がいた。するとまずは注意。まだかわらない。再度注意。なおもかわらないとついに腕をつかんで強制移動。遊びといえどわがままはもう許されない。
・廊下で「今日先生とお弁当食べるんだ。」と同じクラスの何人かに話す子。が、担任は人気者。多くの子がそばで食べたい。ここは聞き流せないとばかりにすかさず「それ決まってないよ。」「そうだよ。先生が好きな所で食べるんだよ。」と言われる。
皆が納得の流れとなっている今日この頃。大きく感じるのは誰もがよく発言しだし、リードもトラブル解決も色々な子によって行われる様になった事。
・給食屋さんを見つけると「おはようございます。」「いつもおいしい給食をありがとうございます。」「今日これ作ったんだ。」などと通りすがりに色々な子が声をかけている。重い給食箱を持ったまま、時に進めず苦笑い。
・玄関前でお客さんが子ども達にとり囲まれている。名前まで聞き出し「○○さんはタバコのにおいするね。」「何してるの?」とまるでずっと前からの知り合いの様に延々話す。
・外遊びを見てまわっていると今まで声がかからなかった子から「(ドッチボール)一緒にやろう。」「ねぇ、こままわせる?」「勝負しよう!僕強いんだよ。」と誘われる。そういえば最近、色々な子が色々な職員に手を振っていたり、挨拶を返したり、言葉をかけている。
・担任不在時のある年少組での事。変身グッズの箱をのぞき「私に似合うのないかな。」と探していると、これどう?あれどう?進めてくれる。男子もよってきて「スカートないねぇ。」「もう(別の子が)はいちゃったからね。」と心配してくれる。お医者さんごっこが始まると、あっという間に全員参加となり、始めての私にもハイとナースのお面をくれる。言葉などないのにその仲間に入れてくれかたが自然でやさしい。それからは誰もが医者、患者、ナースの役を自由に入れ替わり、診察、入院、手術と動く。「おへそに毒が入っています。」足にぴったりの箱をはかせるふしぎな治療で「ここから毒を出します。」とお医者さん。アッハッハ!「足の裏におへそが出てきています。」アッハッハ!「手術です。」「治ったらおでかけしてカラオケに行くんです。」アッハッハ!色々な子がしゃべるものだからおもしろ展開満載。皆が思いきり笑うものだから楽しくて楽しくて愉快が止まらない。
園全体がフレンドリーな今日この頃。大きく感じるのはクラス外に向かっても積極的に動く子がめきめき増え出した事。 |
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《年長組》水栽培 H26.12.1
部屋で育てている水栽培が日に日に根をはり育ってきた時の事。「ねぇ皆見て!!ヒヤシンスの根っ子がすごく伸びてる!!」「うわぁ。本当だ。」「モジャモジャして髪の毛みたい。」「誰が一番大きくなるか背比べしてるみたいだね。」身近にあるだけによく見ている。そして、あるクラスでは伸びない水仙を心配そうに眺め「新しい水に変えてみようか。」数日後「伸びないなぁ。」「やっぱり病気か…。」「どうしたら元気になるかな。」と相談し始めた。「皆の元気を分けてあげたら?」「そっか!私も元気がない時皆が笑わせてくれると元気になっちゃう!!」「じゃあ、沢山話してお世話してあげよう。」「そしたらぐーんって先生より大きくなっちゃうかもよ!?」「あっはっは!!」仲間と同じ様に植物にも愛着を持ち栽培する姿が微笑ましい。そんなある日「この花はいつ頃咲くのかな?」「春になって皆が小学生になる頃かな。」と担任が言うと「えっ!?」と急に表情を曇らせる子。「どうしたの?」と聞くと「じゃあ大きくならないでほしい。」「どうしてそんな事言うの!?」「そうだよ!球根が悲しいって泣いてるよ。」「そうじゃないんだ。小学校に行く時は皆とお別れの時だから寂しいんだ。その一言に皆がはっとした。「そうだよね。」「私もそれは悲しい…。」「じゃあやっぱり大きくなっちゃダメ!!」「大きくならないで!!」皆が声を上げ始めた。「先生も皆と同じ気持ちだけど、大きくなれないで球根が枯れちゃったらかわいそうだな。」と言うと「そっか…。」「じゃあ大きくならないでじゃなくて、球根も皆も大きくなって皆で小学校に行こう!」「そうだね!それまでに皆で沢山遊んで思い出作ろう!!」「うん!!」それからというもの「今日は元気かな?」「寒くない?」「お日さまに当ててあげよう。」「早く大きくなーれ!」と成長過程を喜んで観察している。球根と共に子ども達の心もぐんと育っていっていると感じる日々である。
《年中組》月の歌 H26.12.12
「今日は新しい歌を教えるね。」と12月の歌である「素敵な雪景色」を一度こちらが歌ってみせると「あ!それ知ってる!ソリに~乗って~♪」と一緒に歌い出す子、体を動かしてリズムをとったり踊り出す子など反応は様々。クラスには画用紙に書いたイラスト付きの歌詞が貼ってある。それを見て「先生~。ウィンターワンダーランドってどういう意味?」「ウィンター…ウィンナーって事?」「ははは!似てるけど違うよ~!」と面白い発想に笑ってしまう場面もある。又、皆で歌の振りも考える。「雪だるまを作って~♪の所は雪玉を転がすポーズにしない?」「それ良いね!」「雪の天使も~♪は手で羽を作ろうよ。」とアイディアを出し合い自分達で決めた振りが加わる事で一層楽しんで歌っている。歌詞を覚えてくるとちょっとした時間でも口ずさんだり、誰かが歌い出せば自然と他の子も加わりいつの間にか大合唱になることも。又、11月、わらべうたのなべなべそこぬけをしていた時のこと。(友達と手をついないで輪(鍋)を作りその手をつないだ腕の下をくぐって外向きに返るという遊び)、2人で行うと簡単だが大人数だともう大変。初めてやった時は「そこがぬけたら返りましょ。」の合図で皆一斉にくるんと体をひねったので友達同士でねじれ放題。「あれれ?絡まっちゃた!」「あははは!」「もう1回やってみよう!」と何度も挑戦しては絡まっていた。そんな姿はなんともおかしくて可愛らしい。担任がコツを教えると「○○ちゃん、ゆっくり通ってね。」「手は離しちゃだめだよ!」と声をかけ合いながら行い、見事成功!「やったー!」と皆でバンザイし喜び合う。どんな事でも一緒に笑い合ったり楽しみ合う仲間の存在は大きい。1つの事が何倍にもふくらみ、どのクラスも笑顔がたくさん見られるこの頃である。
《年少組》散歩 H26.12.12
木々の葉が色づくこの季節、年少組では秋の自然に触れに近くの公園へ散歩に出かけた。「わぁ、真っ赤だ!」「きれーい!」先日、お弁当を持って行った舞岡公園は見頃を迎えた色鮮やかなもみじに皆が大興奮。「もみじを見ながらお弁当を食べると楽しいね。」「パワーモリモリになりそう!」「早く食べて葉っぱで遊びたいな!」と何度か行った遊びをやりたがる。「私も!」この日は、お天気が良く外で食べると気持ちがいい。友達とのおしゃべりも弾んで、いつものお弁当がより美味しく感じる。そして食べ終った子が集まり「えーい!」「それー!」と元気な掛け声と共に葉っぱの掛け合いっこが始まった。「ねぇねぇ、誰かに攻撃しに行こうよ!」「OK!」「誰にする?」「○先生にしよう。」「こっそり行こうね!」と、両手一杯に落ち葉をかき集め、気付かれない様にこっそり近付いて「せーの!」と一斉に落ち葉を投げるのだ。「うわぁ、やられたぁ!」「いえーい!」「よーし、お返しだ!それ~!」と葉っぱ合戦が始まる。食べ終った子から次々と遊びに加わり、勢いが増していく。「今度は、誰にする?」「○くんはどう?」「いいよー!」とどんどんターゲットを変えては楽しんだ。クラスの枠を超えて他クラスの子とも関わりながら遊べる散歩の時間は貴重である。帰り道「今日ね、○組の○ちゃんとお友達になったんだ!」と嬉しそうに友達に報告している姿があり、こちらも嬉しくなった。
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作品展クラスだよりから H26.11.21
《年少組》テーマの中に入り込む
作品展のテーマが?おはなしの国?に決まってから、子ども達の間で空想の世界の話が盛んに出ていた。?おはなしの国?とは絵本や映画などのどんな話にも入り込めるのだ。「この前?おはなしの国?に行ったら怪獣と戦うことになちゃって大変だったんだよ。」「えーっ!やっぱり怪獣って強いの?」「いや、僕はご飯をモリモリ食べてるから勝ったよ。」「凄い!」とこのような想像の会話でもちきりだ。又、「きらら(作品展のお話の主人公)ちゃんに会ったら、ふたば幼稚園のヒミツを教えてくれたよ。」「何なに?」「教えて!」「あのね…(ヒソヒソ)。」「えーそうなの?」「ヒミツだよ。」「わかった。」と何やら楽しそう。「先生にも教えて。」「ん~…じゃ少しだけね。あのね、きららちゃんは部屋の上(天井)のこの穴から毎日みんなを見ているんだって。」「えっそうなの?どこの穴かな?」「こっち!ここの穴。」と小さな穴の1つを指さすみんな。「他の穴からは見えないって?」「うん。他はいつも閉まってるんだって。」「へぇ~そうなんだ。」と皆で1つの穴を見ながらの会話。周りから見たらきっと面白い光景に違いない。こうして毎日その穴を観察しながら作品展当日を楽しみに待っていた。
《年中組》話し合い
雪国がどういう所か早速皆で話し合いをした。「雪が降っている様にしたいね。」「ポップコーンみたいな雪。」「雪だるまが飾ってあって。」「いいね、いいね。」「北極みたいなとこがいいんじゃない?」「あっ、雪女が出てくる様な所にしたい。」など思い思いのイメージを伝えていく。「お風呂はどう?」「寒いしね。」「温泉にしたら?」「石、沢山ついているよね。」「温泉の水、上から降らしたい。」「お花入れたり。」「あわぶろもあるよ。」「レモン?!入れようよ。」「ゆずがいいんじゃない?」「あっ、そうだね。」と私も関心するアイデアが次々と出て来た。「サル作って温泉に入れて。」「お風呂好きだもんね。」「それいいね。」「お城みたいなお家あったらいいね。」「僕雪合戦したいな。」「面白そう!!」「私雪大好き!」「僕も。」と途切れる事なく話が進み、皆で笑い合いながらのとても楽しい話し合いの時間となった。
《年長組》絵
絵を描く時には、必ず題材の観察から始まるのだが、タツノオトシゴを描いた時は、お父さんのお腹のポッケで育てる事を知ると「えっ!じゃぁ~僕もお父さんから生まれてきたのかな?」「一緒にお風呂入ったら見てみよう!」「私も見てみる!」と話したり「赤ちゃん生まれるなんてハッピーだね。」「結婚パーティ(作品展のクラスのテーマ)にピッタリだ!!」「よし!ハッピーが一杯になるように頑張ろう!」「オー!!」と声を掛け合い、子ども達なりにイメージを1つにしていった。色をぬる時も、オリジナルな色が出来ると、「この色ハッピーぽい!」「いいね。」「キレイな色だハッピッピー♪」「全部ぬれたよハッピッピー♪」と歌いながら楽しく描いていく。また、皆の合言葉となった?ハッピー?の言葉のおかげで「○○ちゃんの絵、ハッピーで良いじゃん。」「○○くんのもハッピー沢山感じるよ。」と褒め合っていた。それは絵だけではなく?結婚パーティー?の作品を作る時も同じようにハッピー目指して行っていたのだった。 |
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クラスだよりから H26.10.24
《年少組》 呪文
「ちちんぷいぷいのぷーい!!」最近のこあら組ではこんな魔法の言葉が飛びかっている。これは元々1学期から私がやっていたマジックの呪文。ある日の事、絵本に向って、「ちちんぷいぷいのぷーい!」と繰り返しているAちゃん。「見てて、絵が変わるの!!」その言葉に皆興味津々。それを見ていた4、5人の子が集まり、全員で魔法の言葉の大合唱。するとさっと絵本を次のページに変え、「ねっ!変わったでしょ?」と自信満々。すると「うわー本当だ!」「さっきと絵が違う!」「Aちゃんすごいね!」「私もやりたい!」と大盛り上がり。すぐにまねをし、「見て、私のは魚が出て来た。」「僕のは色が変わったみたい。」と見せ合いっこ。この時期の子ども達は、友達や大人のまねをするのが大好き。興味がある事は何でもやってみる。そんな中、今度はB君が2冊重ねた絵本に自分のタオルをかぶせ始めた。そしてお決まりの呪文。次の瞬間「えいっ!」と上の絵本と一緒にタオルをどかすと、本当に絵本が変わってしまった様にみえる。Aちゃんの魔法を見て、新たな魔法を考えたのだ。いつの間に、と私もびっくりしてしまった。それを見た子ども達は「うわー魔法だ!!」「すごーい!」と目をキラキラさせて釘付けになった。そしてまたまたまねっこ。しかし、このマジックの?タネ?が分かったのは半数くらい。上手にまねができる子もいれば、1冊の本に何度もタオルを掛けては、はずしてみるが、絵本が変わらず首を傾げたり、「魔法が足りないのかも…」とどんどん大きな声で呪文を唱える子も。しかしどの子の顔も真剣そのもの。その姿がかわいらしくて、思わず密かに笑ってしまった。今ではクラスのほぼ全員で魔法の練習をし、新しい魔法を考えている。毎日皆で遊んでいるから、1人の言葉にも耳を傾け、更に遊びを広げる事が出来る。それからというものこの魔法の力は至る所で活躍する様になった。例えば掃除の時には、呪文を唱えると、びっくりする様な早さでピカピカになる。他にも誰かが「帽子がないー!!」と困っていれば、すかさず呪文を唱えて、皆で探し出す。時には苦手な事に苦戦している子を見れば、魔法で応援。すると、自然と苦手な事にも挑戦できてしまう。こども達は「魔法のおかげ。」と言うが、この様な事が出来るのも、日々の集団遊びを通して、1つの事に皆で取り組む事ができる様になったり、友達を思いやる気持ちが芽生えてきたからである。楽しい事の中だと、成長も早い。これからもこの様な楽しい活動を子ども達と一緒に作り上げて行きたい。
《年中組》より楽しく
今日は、風が強いね。」「ピープー言ってる。」「風さん何て話していると思う?」と私が皆に問いかけた。すると、「運動会遊びに来たいって。」「さくら組頑張れぇーって言ってる。」「えーっとね、さくらさんの元気が届いたからうれしいよだって。」「うん、うん。」「今、皆で大きな声で歌ったもんね。」と想像を膨らませる。満面の笑みで話をし、このような穏やかな時間を過ごせる様になってきたことをうれしく思う。日々の集団生活を通して少しずつ私発信から子ども達発信へと変わってきた。ある時、「じゃんけん鬼しない?」と提案する子がいた。クラスで行ったことのない遊びで、子ども達も私も「じゃんけん鬼???」と一瞬考える。しかし、すぐに「やりたい!」「面白そう。」と目を輝かせる子達。そうと決まれば質問が飛ぶ。「どうやってやるの?」「鬼じゃんけんをして勝ったら逃げて負けたら鬼を交換するんだ。」「うーん、そうなんだ。」「鬼は何人?」などと私に聞くのではなく、友達同士でのやりとり。後から「入れて。」と参加した友達にもじゃんけん鬼ルールを始めて知った子達が、伝言ゲームの様にしっかりと伝えている。また違う日には、「ハロウィン鬼しよう。僕考えたんだ。」「えーすごい!」「トリックオアトリートと言って助けてもらって。」「私も考えてきたよ。」「くじら鬼はどう?」「あっいいね。」「鬼につかまったら潮を吹いて(その場所で)固まろうよ。」と意見を出し合う。そうやって自分達で考えたものを友達に伝え遊ぶ。やってみては、「鬼、増やした方がいいんじゃない?」「つかまったらちゃんとポーズして固まらないとね。」などと改善しながら進め、皆でさらに楽しい物へと変化させている。そして子ども達の「楽しかったね。」「またやりたいね。」の言葉を聞いて温かい気持ちになるのだ。仲が深まった今だから友達の言動に注目する。帰りの支度が終わった子達が、何やら集まって楽しそう(何をしているのかな…?)と思ってみていると…。「♪八百屋のお店に~♪」と皆で手遊び。(この手遊びは、八百屋に売っている物をテンポ良くリーダーが言い、売っている物なら?ある?売ってない物なら?ない?と答えるもの。)次は何を言おうと考えながら行うのでリズムに乗るのが難しい。しかし子ども達は「にんじん。」「ある。」「きゅうり。「ある。」「ゾウ。」「ない。」などと(いつもは担任が行う)リーダー役を順番に行い進めていた。私はとても驚き関心していた。「では先生に変わって代わって前でやってみる?」と言うと「うん、やる。」「僕もいい?」と皆の前でも堂々と披露。恥ずかしそうにしていた子も「一緒にやろう。」の一言の誘いで表情が変わるのだ。園生活で友達との沢山のやりとりを通し一つの事に皆で取り決める様になってきた。これからも楽しい活動を沢山行い、仲間とのつながりをより一層深めていきたい。
《年長組》うさぎのポッチ
交代でうさぎ当番回ってくるのだが、つばめ組が当番時にポッチの死という悲しい出来事が起こってしまったのだ。ずっと食欲がなく、日に日に小さくなっていくポッチに「どの葉っぱなら食べてくれるのかな?」と様々な葉を試したり、「ちゃんと見ててあげるから早く元気になってね。」と声を掛け、心配していただけにショックは大きかった。「何で?金曜日は僕があげた葉っぱ食べてくれたのに…。」と話していたり、「あれ?動かないよ。寝てるのかな?」と瞼を開け、「寝たふりじゃないいんだ…。」と死を受け入れる事に戸惑い必死だった。すると、「冷たいね…。」「ちょっとしかご飯、食べられなったから骨がくっついて体が固いね…。」と少しずつ理解していき、いつもは元気一杯でおしゃべりな子ども達の口数も減り、ただただポッチを撫でていた。そのあとに小屋掃除をしたのだが「ねぇ~みんな、ポッチの部屋掃除をしてあげられるのは最後だからピカピカにしてあげよう!」「うん。そうだね。」とすのこや小屋、エサ入れも念入りに掃除をしていた。私が「もう、きれいだからいいんじゃない?」と声をかけても、「まだやる!」「もっとキレイにしたら戻って来てくれるかもしれないもん。」との言葉。子ども達とポッチの繋がりが想像以上のものになっていた事に優しさを感じ何も言えなくなってしまった。そして遊ぶ時間を全て費やし掃除していた。昼食の時は、「いつ死んじゃったの?」の質問に「昨日の夜みたい。」と答えると「夜か…じゃぁ~星になったんだね。」「月にも行くのかな?」「夜になったら見てみよう。」と話したり、「天国ってどこなんだろう?」「空のずっと上!」「神様の所でまた、幼稚園に行かせて下さいってお願いしてるかな?」「空では走り回ってるといいなぁ~。」と口々に言っていた。また、土の中に埋める時も、「また、会おうね。」と声を掛け、おり紙で作った花やうさぎや手紙などを供えながら手を合わせていた。それからは、朝、登園して来ると遊び始める前にお墓に「おはよう。」と声を掛け、手を合わせ墓参りしながら、それぞれ何か語り掛けていて、「何を言ったの?」と聞いても「ヒミツ!」と言うだけで誰一人内容を教えてくれない。どうやらポッチとの内緒話や日々の報告をしているようだ。新しいうさぎが来た時は、「みんなが寂しくならないようにポッチが幼稚園に行ってあげて!って言ってくれたのかもしれないね。」と笑い合い、お墓に向かい「ありがとう。」「でもポッチの事、ずっとずっと忘れないよ。」と伝えていた。その姿を見て優しい気持ちになっていった。子ども達にとって死は難しいのだが受け入れ、考える事で友達に対しても、より思いやりを持って接するようになり成長できたように感じた。
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クルクル先生 H26.10.24
クルクル先生の季節が今年もやってきた。クラスの子どもは変わらず、学年内の担任だけがくるくるとチェンジするのである。5クラスある年少組であれば4回(1日1回)行われる。仲間との関わりが増え、穏やかな日々を送る子ども達にとってそれは新しい刺激である。そしてまた担任にとっても違った意味での刺激が盛りだくさんなのである。
「今日はクルクル先生があります。」の言葉で「いぇーい!」「やったぁー。」と声をあげる子ども達、担任が変わる事を手放しで喜ぶ姿に内心ビミョーな気分の担任。それでも「すぐ帰って来るからね。」「いつもどれるの?」の声にほっとなる。さて今回は全学年共、昼食からその後の遊び時間(または最後)まで1時間半程で行った。日頃から他クラスとは多少の交流はあるものの少しばかりかい間見るのと、丸ごと入るのとでは大違い。はたまた本来の担任がいる、いないで子どもの行動はガラリと変わる事もあるのでハラハラドキドキ。しかしそれも想定内。なぜならばクルクル先生の始まりは大人側がクラスを色々な目で見つめ直そうとスタートしたものだからだ。その為、終了後の職員室ではさっそくその日の話が交わされる。遊びが活発で楽しかった、人の話がよく聞ける、少し落ちつきに欠ける、思いやりが育っている、自分達で行う力がもう少しほしい、会話が盛り上がる…、などなど。エビソード共に本題の園目標に関する事から+αの自分のクラスにとり込みたい所まで話はつきない。
他のクラスの成長度合いを見る事で自分のクラスを客観的にかえり見る事ができる。そして気になる所に手を打ったり、いい所をとり入れたりもできる。集団の育ち合いは、クラスだけにとどまらず園全体で行いたい。
いよいよ全クラスが共に園目標までたどりつける様にと動きだした。そんな思いを秘めたクルクル先生。…そしてこの時期がやって来ると一年も後半にさしかかったと感じるのである。
園目標:クラスの仲間とうまく関わり合いながらより楽しく生活していく事。
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学年対抗担任リレー H26.9.24
9月8日(月)、今年も恒例の学年対抗担任リレーが行われた。運動会に向けてのデモンストレーションだ。子ども達の割れんばかりの応援の中、「よーい、どん!」勢いよくとび出す第一走者。ところがいきなりコースを間違えてしまう担任が…。あわてて正規のラインに戻るが、他者より走る距離が短くなってしまった為、始めからやり直し。この担任リレーは毎年闘志全開の真剣勝負、ここは大目に見る訳にはいかない。
そして二度目のスタート。皆、力をふりしぼり迫力の走り、オリンピックの選手の様な顔つきだ。カッコイイ。見ている子ども達もフリーの職員もまばたきできない程くぎづけ。始めは大差があった3学年だったが、ジワジワとその差は縮まり、アンカーでぬかせる程の距離となる。が、ここは子ども用の小さなトラック。この日は外周を使ったものの直線部分は短く、コーナーはスピードを出す程遠心力で外側へ体がもっていかれる。大きな大人同士ではまず追いぬく事は不可能なトラックなのだ。が、そんな中ぬかそうとする担任が!いのししの様な突進でひときわ勇ましい。しかし体ひとつ届かない。そして殆ど無理なラストのコーナーでもまだぬかそうとする。もう少し。ここもダメ。あとは残り10m程のラストの直線のみ。もう先はない、ギャラリーが息をのむ。あきらめてなるものかとこん身の力をふりしぼる。上半身を前にせり出す、が足がついていかない!とその瞬間バランスをくずし、ステ~ン!キャ~。残りわずか1m程の所。そしてにげ切った年少組がゴール。続いてすぐ後にいた最下位の年長組もゴール。しかし転んだ体を立たせるひまはないとばかりになんとラストの1m程を四つんばいになって歩き出した。根性だ。そして年中組は残念ながらタッチの差で3位となったのだった。あまりの展開に一同心が動かされっぱなしだった。何とドラマチックなことか。文句なしに面白かった。
年中、年長は運動会に同じ形のリレーを行う。クラス全員でバトンをつなぐのだ。その導入としては十分すぎる程の内容だった。 |
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《年長組》初めての絵画 H26.6.24
「今日は年長になった自分を描くぞ。顔はどんな形だ?手でよーく触ってみろ。」講師・古澤先生の声かけに、体育館に集まった年長は皆一斉に自分の顔を触りだす。そして「丸い!」「ここ(あご)がちょっととがってる。」などと形を把握していく。それだけでなく「ほっぺはどうだ?」「柔らかい!」「そうだな、それに温かいだろ?」と1人1人が感じる顔へのイメージを次々膨らます。そんな声かけに子どもも担任も引き込まれていく。早く描きたいという気持ちが高まり講師の「描いてみよう。」の合図で、皆クレパスでどんどん絵を描き進めていく。集中しながらも「私の目は大きいかな?」「あっ、耳がないと聞こえないよ!」などと時々友達と会話をやりとりする姿も見られる。また、なかには絵が苦手で画用紙とにらめっこをしている子も。そんな子には「ちょっとおいで、秘密の事教えてやる。」とそばに呼び、何やらこしょこしょ話したり顔を触ったり…。話を終え画用紙に向かうと、不思議と手が動き出し、一度描き始めるとみるみる進み、あっという間に出来上がった。そんな様子を見ていた担任はただただ驚くばかり。(この時は全体にした話をゆっくりと、少し違う物も入れて話したとか…)アドバイスの仕方など講師から学ぶ事は多い。そして最後には皆で見せ合いをすると「すごい、似てる!」「楽しそうな顔だね!」と褒め合ったり他クラスの子とも見せ合う姿もあった。古澤先生にも「皆の絵、良い顔してるぞ!」と言われるとどの子も満足そうな笑顔だった。絵画の時間は担任も子どもと一緒に行う。どうやって描こうかドキドキしたり、それでも知らない間に夢中になっていたりと、子ども心がそのまま味わえる。そんな楽しい時間を共に過ごすことで、子どもとの距離もぐっと近づくのである。
《年中組》初めての体操 H26.6.24
「和久先生(講師)おはよー!」体操の日になると嬉しそうに挨拶をする子ども達。朝の戸外遊びでは毎回クラスに入り遊んでくれるので子ども達は大喜び。「やったー!一緒に色鬼やろー!」「よーし。絶対タッチするぞー。」と普段一緒に遊ぶ事がない男の先生を捕える為にいつも以上に気合いが入り体を動かしている。体操に時間になり準備体操が始まると「1、2、3、4」と声が響きわたる。講師が「○○くん大きい声だね。かっこ良いなぁ。」と1人に声をかけると、その途端負けるまいと大きな声があちらこちらから聞こえ出す。そして「うわぁ、皆すごいなぁーびっくりしちゃった。」と言われると得意気な表情を浮かべる。担任も補助以外は子どもと一緒に行う。すると近さを感じるのか、普段と違う姿が面白いのか色々な子と目が合う。担任が楽しそうに体操をしていると、子ども達も楽しそうに行い、大きく動くと向こうも大きく動く。それだけの事がお互いとても楽しい。初めてのマットやとび箱では、皆興味津々。まずは和久先生がマットで前転の見本をみせる。そのきれいな動きに、子ども達は目を丸くし「うわぁーすごい!」「先生上手だね。」「かっこいいー。」と大きな拍手。途端やる気に火がつく。が、いざやってみると「あれー?難しいな。」「まっすぐ回れない。」…「しっかりおへそを見て回ってごらん。」そのアドバイスの一言で「やったー!出来た!出来た!」「先生見ててくれた?」聞かれて「うん。上手だったよ。」と答えるととっても嬉しそうにする。緊張した様子で始まった体操も、達成感や楽しさを実感しながら今では伸び伸びと活動している。
《年少組》初めてのプール H26.6.24
待ちに待ったプール初日、まずは水着に着替える所から始まる。上から下まで全とりかえの為、なるべくスムーズに行く様にと説明の言葉もついつい増える。友達と近づくとわからなくなるので広い所をみつけ、プールバックに入っているものは全て出し脱いだものはプールバックへ…と、一通り伝える。そしていよいよ着替えにとりかかる。「出来たー!」の声に振り返ると男の子の水着を着ている女の子、その横には女の子の水着を着ている男の子が…。更には水着の下にパンツをはいたままの子、後前の子、1つの足穴に両足を入れている子などなど。その可愛らしい姿、に思わず笑ってしまったが、子ども達はいたって真剣。しかしそんな中うまく着替えられない子を手伝う光景も見られ、まだ2ヶ月程であるが、友達の事も気にかけつつある事にこちらも嬉しくなる。初回のプールは水慣れ、水深1mのプール内には2つの台(3m×1.5m)が重ねて置かれ、入ると深さはわずかくるぶし程しかない。その上を歩いたり、台の向こうまでお尻をつけてヨットになって行く等を繰り返す。「ピッピーッ!はーい、今日はこれで終わりでーす!」えっもう?!水に入ったのはわずか10分程。それもそのはず前後にはシャワーと目洗い、準備体操と初めての説明が入るのだから。それでも気持ちいい水の中に入るとそれまで不安そうにしていた子も一気に表情が笑顔に変わり、子ども達はとても楽しかったと大満足の顔だった。そして最後は再び着替えの大騒動。更衣室の床にはくつ下やパンツが散乱し、次々に「僕のパンツがない。」「私のスカートがない。」の声。シャツやズボンが後前の子はたくさん。人の服を着ている子も。今年もやはり初回は予想通りてんてこまいで終了した。しかしこれから先、少しずつ色々な事がうまく出来る様になりプールに入る時間も長くなっていく。 |
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つなげていく事 H26.5.26
連休あけ早々、体育館で踊ったチェッチェッコリ。くり返し出てくる間奏では、カエルや飛行機に変身して動く。その度にまわりの子と体が触れ合う。担任もおおいにこの時間を利用して子どもとくっつき合う。くすぐったい、少しゆかい、笑いがもれる。何回も行っていくと笑い声も動きも大きくなっていく。新クラスで今一つ心が開かないのは年長も同じ。徐々に年中後半の様なのびやかな表情に変わっていく。ほんの5分程の踊りではあるが何よりもの発散だ。するとこの日の帰り際、廊下で立っているとダンスではしゃぎ合った子が横から無言でニョキっと顔を近づけて来た。思わずぎゅっとだきしめる。更にまわりで見ていた子もぐっとこちらへ引きよせひとまとめにして再びぎゅっとする。すると翌日は向こうから話しかけて来る。…急接近の予感。だからこちらもその気持ちに答える。担任は一学期、クラスに慣れる最優先に動く。心が開く活動をたくさん入れ、わずかなつながりが見えたら逃さず太くしていく。
今はどのクラスの担任もフル回転。大人になって子どもを動かし子どもになって共にはしゃぐ二役をこなす。「今日はみんなで海を作ろうか。」「わぁ~深そうな海ができたね。ちょっと入ってみようかな。」バチャ~ン!「うひょー、気持ちいい~!」殆ど一人芝居だが本気でやっていると何だか面白そう、と引き込まれてやり出す子が出る。人数が増える。楽しそうに動く姿は次につながる糸口。「明日はもっと大きい海作ろうか。それとも温泉にする?」糸口は逃さずつかんでいく。すると嫌がっていた子もまわりに刺激されいつの日かやったりする。
「♪勝ってうれしい花いちもんめ♪」相手側と目をバチッと合わせ勝利の顔で胸をはり鼻高々と歌う担任。みるみる子どもの目がすいよせられ、表情が生き生きに変わる。ただ一緒に遊べば良いのではない。見えない手でガッチリつかまえるのだ。すると相手チームは悔しさMAX。「負けーてくやしい花いちもんめ!」なにをーとばかりに歌い返してくる。こちらも更に火花を散らしお返しする。波にのる。泣き顔で来ていた子もあっという間に巻き込まれ、ひまなく動いている。何日かくり返すうちに子ども側から「花いちもんめやりたい!」と声が出る。待ってました!
新環境の今は自由な遊び時間でも担任主導でないと進まない。進まなければ楽しい時間も心がほぐれる時間も短くなる。だから担任は初期、表になり裏になってこの遊び時間にもリードをとる。しかし、やはりスタートはこんな形からがいいと長年続けていてそう思う。一年の後半には必ず力強い子ども主体の姿につながっているからである。
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